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2023年度高等学校?中学校入学式

式辞

 一足先に咲いた桜と共に木々に新緑が目立ち始め、吹く风も暖かく感じられる本日、明治大学付属明治中学校に175名、ならびに明治高等学校に明治中学校からの内部进学者171名と、高校入试を経ての107名を加えた计278名の优秀な生徒が入学する。本校に合格するには、君たち个人の勉学に対する不断の努力のみならず、新型コロナウイルス感染症パンデミックの中、ご両亲やご家族の献身的なサポートが不可欠であった。本日は、新入生に係るすべての方々にとって喜びの瞬间である。校长として皆さんを心より歓迎する。
 この晴れやかな瞬间を祝して、学校法人明治大学より柳谷孝理事长をはじめ多くの理事の方々、明治大学から大六野耕作学长をはじめ学部长また御来宾が多数御出席下さった。新年度が始まる御多忙の中、ここにご临席を赐り、心より御礼を申し上げたい。
 新入生诸君、本日、この场に集うことのできた喜びを生涯忘れないで欲しい。真新しい制服に身を包み、この学校で新しい友と出会う。「春」は常に新しい出会いにめぐり合い、希望に満ちたひと时を感じることのできる季节である。君たちだけではない、私も一九七六年(昭和五十一年)にこの明治高校を卒业し、縁あって本年から校长を务めることとなった。新しい出会いである。また明治高校、明治中学の教员ならびにスタッフにとっても、新しい出会いは庆びであり、また君たちを大きく育てていくという责任を感じる瞬间である。
 本校は、一九一二年(明治四十五年)に明治大学の併设校、旧制明治中学校として设立された。一九四八年の学制改革に伴い、新制明治高等学校?中学校となり、本年で创立以来百十一年目を迎え、旧制中学时代を合わせると、実に二万人を超える有意な人材を辈出してきた。
  本校には、三つの大切な言葉がある。まず、校訓としての「質実剛健」、ならびに「独立自治」という言葉である。そして、もう一つは、本校初代校長、ならびに衆議院議員、貴族院議員などを歴任、極東軍事裁判のわが国の弁護団長、明治大学総長を歴任された鵜澤総明先生が、旧制明治中学校の生徒たちに語った「第一級の人物たれ」という言葉である。旧制中学校とは、十二歳から十六歳までの中等教育を行い、その卒業生は旧制高等学校や大学予科、高等師範学校などに進学し、当時のわが国のエリートの養成機関であった。それ故、鵜澤先生は、生徒たちに勉学はもちろんのこと、教養人としての立ち居振る舞いや礼節などを備えた人格の陶冶を求めたのである。
 「质実刚健」とは、こうした「第一级の人物」に価するだけの内容を伴う人材として、诚実で心身ともに逞しく、健やかに成长していくことを意味する。自分は他の人とは违うという自我の意识を保ちながら、けっして自分胜手にはならず、他者の人格をも尊重し、社会の中で役割を果たし、ルールを守ることのできる人になって欲しいという愿いである。
 そしてもう一つの校训である「独立自治」とは、明治大学の创立者の一人である岸本辰雄先生の思想によっており、明治大学の建学の理念「権利自由」と并ぶ大切な理念の一つである。
 私学の雄としての明治大学は、「学問の独立、自由を保ち、自治の精神を養い、人格の完成を謀ること」により、官立よりも勝る存在になること、そして本学の教育とは、単に知識を注入するのではなく、学生?生徒が自らの知識を開発できるように支援することに由来する。つまり、岸本先生は、本学の教育方针を、学生?生徒自らの「開発主義にしてまた自由討究主義なり」としたのである。
 以上の叁つの言叶から、前校长の安藏伸治先生は、本校の生徒诸君に「この学校では、けっして竞争はしない。みんなで助け合いながら、お互いに切磋拓磨し成长しよう」と语りかけてきた。私も同じ考えである。生徒一人一人が、「第一级の人物」としてその名に価する人格を涵养し、本校での勉学や生活の中で互いに尊敬し、助け合い、ともに成长していくことによって本校の校训は、诸君の精神に宿っていくのである。
 明治大学の直系付属校である本校では、一定の推荐基準を満たせば、全员が明治大学に、また明治大学の希望する学部にほぼ全员が进学できる推荐枠をいただいている。さらに、条件付きではあるが他大学にも明治大学への推荐を保持しながら挑戦ができる。わが国の大学付属校としては稀有な存在である。そういう意味からも、本校では他者との竞争は意味がなく、友と助け合い、励ましあいながら自己の能力を最大限に向上させていけるのである。
 本校が设立された百年前とは异なり、现代社会はすさまじいスピードで、膨大な情报が伝わり、かつ拡散している。百年に一度のパンデミックである新型コロナウイルス感染症は、ウイルスが変异を続け、なお予断を许さない。また国际连合の常任理事国であり、最大の核保有国であるロシアによるウクライナ侵攻が行われている。私たちの以前の日常生活や国际的な社会秩序からは、予想のできない事案が突如起こりえる时代となったのである。そうした中から真実を见出し、それを理解し、他者に伝达していくためには、中等教育で学ぶ広范な知识と、大学で修得する高度な専门知识の双方が不可欠である。文系であっても、数理的な思考が求められ、理系であっても高い言语能力やコミュニケーション能力が求められる时代である。本校での幅広い分野の勉学は、君达に无限の可能性を与えてくれるに违いない。本校生徒として、自らの将来を见据え、大学卒业后に社会の最先端で活跃し、社会に贡献しえる基础力を、是非、本校で锻えようではないか。明治大学のリーダーとして,また我が国を牵引している多くの先辈达と同様に、本校を「名门校」として位置付けていく优秀な人材として成长していくことを期待している。
校长の私をはじめ、すべての教諭、事务スタッフは、君达の大切な毎日のために努力を惜しまない。助けが必要ならいつでも私たちに语りかけ、问いかけてほしい。この学校で、明るく、楽しく、そして知的蓄积を行う毎日を共に送ろうではないか。
 入学、おめでとう。

2023年4月6日
明治大学付属明治高等学校
明治大学付属明治中学校
校 长  井家上 哲史