
动物版ヒューマンドラマと铭打たれた「叠贰础厂罢础搁厂」では、主人公レゴシを中心としつつ、ほかにもさまざまな动物たちが登场する。レゴシを始め彼ら彼女らはそれぞれの性格まで踏み込んで描かれており个々の生き方、葛藤や喜びをもっている。とくにレゴシに深くかかわる者に、アカシカのルイがいる。レゴシとルイの関係はコインの里と表のように対比的に描かれ、物语が进むにしたがい変化し、さまざまな侧面を见せる。肉食獣と草食獣、后辈先辈、恋敌、闇と光、友情。彼らのあり方には「叠贰础厂罢础搁厂」で描かれる多くのドラマが含まれている。
《壁ケース展示》

No.01
レゴシ
种族:ハイイロオオカミ
17歳オス。「叠贰础厂罢础搁厂」の主人公。肉食獣の中でも大型种で、身体能力も高い。性格は物静か、マイペースで地味に生きることを目标としている。自身が肉食獣であることに対し劣等感をもっている。昆虫が好き。自分の能力を隠しているが、物语が进むにつれ、草食獣を守るために力を発挥してゆく。
「叠贰础厂罢础搁厂」の登场キャラの性格には、それぞれの种族の性质が色浓く影响している。イヌ科は社交的、ネコ科は自由奔放など。个性の违いが、种族によっておおまかに似る倾向にあるようだ。

《板垣巴留コメント》
オオカミのキャラクターは中学か高校くらいから考えていました。
―略― 大きくて強いのに、オオカミは猫背なんです(本物がね)。コソコソするから悪役にされがちなんだろうなと思うと可爱い動物です。
(『叠贰础厂罢础搁厂』1巻より)
広告用カラーイラスト
2019年2月11日公开
No.02
ルイ
种族:アカシカ
18歳。模范的な优等生だが、実はプライドが高く他者を见下している。财阀の御曹司であり、端正な容姿と演技力で演剧部の花形役者として人気を集めている。名门のチェリートン学园の中でもビースター(※)候补として学园内外に知られていた。肉食獣に対して嫌悪感を抱いている。冷静沉着だが、予想外の事态には素の表情が出ることも。父オグマ曰く「愚行に走る癖」がある。
※ビースターとはその世代を代表する优秀な獣のこと。青獣ビースターが各学园から毎年一匹选ばれ、その中からさらに一匹だけが壮獣ビースターに选ばれる。ビースターに选ばれた者はのちに政治?経済?スポーツなどで活跃している。

《板垣巴留コメント》
レゴシと违って自分との共通点が少なすぎるのでいろいろと気遣っちゃいます。その分、ルイの人间らしい弱さが垣间见えると、私との距离も缩まって描きやすくなります。―略―キャラクターデザインは色々とレゴシの真逆を意识してます。
(『叠贰础厂罢础搁厂』2巻より)
広告用カラーイラスト
2019年2月11日公开
No.03
※第1期?ケース狈辞.03と同じ
No.04
※第1期?ケース狈辞.04と同じ
No.05
※第1期?ケース狈辞.05と同じ
No.06
リズ
种族:ヒグマ
17歳オス。演剧部里方の音响チーム所属。常ににこやかな表情をした优しい力持ち。ヒグマは肉食獣の中でも特に大型で力が强い。そのため身长2尘を超える个体は力を抑制する薬の服用が义务付けられている。リズは薬の副作用から头痛が频発するため、それを纷らわせるためにハチミツを手放せない。自身でも加减しきれないほど腕力が强く、周囲に胁威を与えないように注意を払っている。そのために一线を置いた関係となり孤独を募らせている。料理好きで寮のクマ科仲间に食事をふるまうこともある。

『叠贰础厂罢础搁厂』11巻カバー
2018年11月15日、秋田书店
No.07
学园寮701号室のメンバー
种族:イヌ科
レゴシの暮らす寮の仲间たち。ジャック(ラブラドールレトリバー)、コロ(イングリッシュシープドッグ)、ボス(フェネック)、ダラム(コヨーテ)、ミグノ(ブチハイエナ)、そしてレゴシ(ハイイロオオカミ)と、全员イヌ科だが、种族もサイズもバラバラのメンバーで构成されている。レゴシにとって気の许せる仲间たちであり、とくにラブラドールレトリバーのジャックは十年来の仲でお互いの癖まで把握している良き幼驯染である。レゴシの日常を象徴する大切な场所であり、レゴシが寮を出た后も仲间とたびたび交流している。

第22话「建ち并ぶビルの影」扉
『週刊少年チャンピオン』2017年12号
No.08
动物を描く理由
《板垣巴留コメント》
もともと动物だけの世界を描いていました。人间と动物の世界は游びで描いていたりもしたんですけど、みんなやってるしなぁという気持ちもあり、「叠贰础厂罢础搁厂」では完全に动物だけの世界にしました。
その动物固有の造形の良さは反映したいと思っています。オオカミの猫背や鼻の长さとか、ライオンは颜が角ばってて鼻が横长なところとかがいいなぁとか。そういうキャラとして良いぞ、という部分は取り入れています。动物の体の良さは后ろ足が逆関节なところだと思ってたんですけど、あれを取り入れて描いてみたらどうしても気持ち悪くなってしまって。なので骨格は人间ですね。后ろ足かっこいいんですけどね。

第88话「淑女大暴走」扉
『週刊少年チャンピオン』2017年31号
No.09
幼少期のレゴシ
7歳の顷のレゴシ。ジャックとはこの一件のあとから仲が良くなってゆく。レゴシのセリフからは种族にとらわれない个々を重视する考え方が见てとれる。続くページでレゴシは「オオカミに生まれて良かったことなんてこの7年间で1度もなかった」と言っており、この顷からすでに自身がオオカミであることに対するコンプレックスをもっていることもわかる。マイペースなレゴシは、これらの信条も昔から変わっていないようだ。
现在のレゴシと比べると、鼻先が短く瞳が大きく、非常に可爱らしい。

第49话「古代を飞び越せ子どもたち」より
『週刊少年チャンピオン』2017年41号
No.10
幼少期のルイ
5歳の顷、ルイと名付けられるシーン。オグマに买い取られたことから父子関係が始まった。食われる者である宿命などルイのルーツが描かれている。

《板垣巴留コメント》
ルイの过去というのは、作中でそれまでためていた分、それなりの过去がないとそのハードルは越えられないなと思っていました。生き饵という设定自体は以前から考えていたので、ルイがそうだったという设定にしました。アニメ化にあたって読み返したら、自分でも信じられないくらい1话に情报量が詰め込まれてて、よく1话に入れ込んだな、と(笑)。ルイが「4番」の掛け声で目を覚ますシーンにのんびり2ページも使ってたりして、あとで絶対后悔しただろうな、とか。足の里の番号もあとのエピソードでうまく使えて良かったです。
ルイは光を浴びない地下牢で、ただの商品として生きていたので、光が当たる场所や立场に固执する部分があるのかもしれません
第33話「宣誓… 上へまいります」より
『週刊少年チャンピオン』2017年24号
No.11
脚1本
レゴシが演剧部の自主练の见张り役として、ルイに駆り出されるシーン。物语の初期はとても友好的な関係とは言えなかった。レゴシから见たルイは学园内で有名な优等生であり同じ演剧部の先辈。ルイはレゴシを「草木のよう」と评しており、物静かな后辈と见ていたようだ。
最上段のコマにルイの角が映っている表现は、作品全体に通ずる映画のカメラワークを想起させる手法にみえる。ルイのセリフ「僕の脚1本でもくれてやる条件」というブラックジョークが印象的である。

第3话「雾の中の警鐘」より
『週刊少年チャンピオン』2016年43号
No.12
共演
演剧部の新歓公演2日目、舞台上で乱闘を始めたレゴシとビルを止めにルイが现れたシーン。レゴシは助けられたことでルイのカリスマ性をあらためて知り、ルイは続くページの「お前の考えは正しいよ」というセリフにあるようにレゴシを认めた様子が见られる。このシーンまでレゴシとルイの违いが描写されてきたが、ここで両者とも弱者を虐げる者の敌となる、ある种の仲间意识を共有したのかもしれない。
肉食獣同士の争いを草食獣が止める、つまり単纯な暴力の强さではなく、正しい主张をもった者が场を制している。现実とは违う、舞台ならではの展开だからこそルイのカリスマ性が発挥されている。

第16话「君を焦がす制裁」より
『週刊少年チャンピオン』2017年5+6号
No.13
信念
公演を終えファンにコメントするシーン。ファン向けのレビューであると同時に、ルイの「信念があるならば… そいつには必ず光が当たるべき」という言葉には、レゴシへ向けたメッセージが込められているようにもみえる。レゴシにも伝わっており、このあとのエピソードにおける自分の信念とはなにか、という自問につながっている。

第17话「远吠えのイヤイヤ症候群」より
『週刊少年チャンピオン』2017年7号
No.14
殴り合い
暴力组织シシ组にハルが诱拐されたあとのシーン。现実的に判断しハルの救出をあきらめようとするルイと、无谋でも救出しようとするレゴシ。レゴシは、そんなルイにむけ自分のやり方を贯くこと、そして「ハルは俺がもらう」ことを宣言する。レゴシが激情をあらわにする姿と、ルイが心の声を押し隠す様子。それぞれの性格が対比的に表れているシーン。
肉食獣であるレゴシのポテンシャル(それが自分にはないものであること)を思い知らされ、ルイは败北感に苛まれることになる。
展示原画の流れではレゴシがいきなり殴りかかったように见えるが、先に手を出したのはルイだった。

第36话「こぶしの縁から溢れるもの」より
『週刊少年チャンピオン』2017年27号
No.15
明暗
ルイがシシ组のボスになることを决意し、演剧部に退部届を提出しに来たシーン。ハル救出の一件を受けてレゴシは注目のヒーローとなり、ルイは里社会の住人になったことを「明暗が见事に逆転した」と表现している。ルイはたびたび明暗や、光と闇という表现を使う。表社会と里社会であったり、ヒーローとその他大势であったりさまざまな対比を暗示している。
ルイに限らず「叠贰础厂罢础搁厂」に登场するキャラクターは、それぞれのルーツに根差した思想や信念をもっている。それが、キャラが生きているように思わせてくれる要素なのかもしれない。

第50话「炎のオセロ」より
『週刊少年チャンピオン』2017年42号
No.16
シシ组のルイ
シカであるルイをボスに据え活动する新生シシ组。ルイは、组员のイブキによってボスになるか食われるかという选択を迫られ、生き残るためにボスになることを选んだ。ボスとなってからはリーダーの资质を発挥し、自身が草食獣であることを利用して新たな取引を成功させていった。
シシ组での経験はルイに大きな影响を残している。イブキとの対话から、肉食草食の共存の可能性、肉食獣の抱える本能?苦しみを知ったのだった。里社会とかかわり见识を広めていく様子はレゴシと同様であり、个别に同様のルートをたどる、両者の対照的な関係性がうかがえる。

第56话「救世主の诱惑」より
『週刊少年チャンピオン』2017年48号
No.17
食杀犯の袭撃
学园の中でアルパカ食杀事件の犯人を捜し始めたレゴシ。そのさなかに犯人から无言の袭撃を受け、圧倒的な怪力で追い詰められる。危机的な状况にもかかわらずレゴシは犯人に対し草食獣を守ると宣言する。この袭撃を切り抜けたレゴシは、犯人の手掛かりを得たと同时に自身の力不足を知り、パンダのゴウヒンのもとで闘いの修业を始めるのだった。
これまでの消极的な平和主义から、行动をともなう积极的な平和主义へ切り替わったシーンともいえる。直前のシーンで、ハルへの恋心が信仰心のように重いと指摘されているように、この宣言もハルへの気持ちが大きな动机になっている。

第60话「博爱主义のディープワールド」より
『週刊少年チャンピオン』2017年52号
No.18
爱
食殺犯の正体は同じ演劇部のリズだった。再びの戦闘のさなか、リズの「種族の壁を壊せるのは捕食だけだ」という言葉に、レゴシが答えるシーン。レゴシのルーツに異種族、そして爱というキーワードが刻まれていることがわかる。レゴシとリズの闘争は力と力の対決だけでなく、互いの主義をぶつけ合う闘いになっていく。

《板垣巴留コメント》
この言葉が出たのは、レゴシがおじいちゃん(ゴーシャ)のことを突然思い出したからですね。ヒグマという強大な相手と闘って生死の狭間に漂う瞬間に家族を思い出すんじゃないかと考えて、異種族であるおじいちゃんから受けた優しさを思い出して、この台詞につながっています。レゴシにずっと根深く息づいていたメッセ―ジだったんですね。でもこうやって言葉に出すことができたのは、これまでいろいろあって成長したからかなと。闘いの場で唐突に出る「爱」のセリフなのですが、私はこういう〝暴力?と〝爱?のような真逆の組み合わせみたいなものが好きなのでしょうね。
第84話「その手 乱気流 巻いて」より
『週刊少年チャンピオン』2018年27号
No.19
再会
里市のゴウヒンのもとで修业中のレゴシと、シシ组として活跃するルイが偶然に再会したシーン。レゴシは里市で修业するにあたって、因縁のあるシシ组から素性を隠すために体毛を刈り込んでいる。ルイもレゴシだと気付きながら知らないふりをしていた。
続くシーン、狈辞.20の展示原画ではお互いに対して思うところが明らかになる。学园に戻り秩序をもたらしてほしいと、レゴシはルイを説得する。しかしシシ组に居场所を见出したルイは断り、レゴシこそその役目を负うべきだと主张する。お互いへの认识を伝えあうも、この场では物别れに终わった。

第74话「君はぼっちのナイト」より
『週刊少年チャンピオン』2018年16号
No.20
レゴシのエゴ
《板垣巴留コメント》
レゴシの言う草食獣の尊厳というのは、弱い立场の者が上に立ねばならないという考えのあらわれです。レゴシはエゴイスティックなところがあるので、相手を立ててるようでナメてる部分があるんですね。ルイはレゴシからそういう考えを感じ取っていて、苛立つと同时にその思想を认めてる部分もあって。一言では言えないですが、お互いに认め合ってはいるけれど、それぞれ未熟さもあるという部分が描ければな、と思います。
ルイ自身は何度も肉食獣の强さに屈服させられているので、レゴシという强烈な存在が上にいることを认めざるを得ないと考えるようになって「お前がヒーローになれ」ってセリフになっています。悔しい気持ちとともに本心からの言叶です。かたやレゴシは「あなたは弱いんだからあなたが伟くなきゃダメだよ」と思っている。意外とレゴシは「草食獣は弱い」っていう肉食獣のエゴを强くもっていて、フラットに见てるようでそうでもないんです。强い生まれの残酷さですが、レゴシを介するとそんなに嫌悪感がないかなと。

第76话「ないものねだり狂想曲」より
『週刊少年チャンピオン』2018年18号
No.21
イブキ
ライオンのイブキの秘密が明かされるシーン。ルイをシシ组に引き込んだ提案者であるイブキ。ボスとしての风格を见せるルイに忠诚を誓うも、ルイは心を开かない。それを打开するためにイブキは、かつて自身が薬の原料として売り物だったという过去を明かす。
草食と肉食という立场の违いがあっても、かつて弱者だった者同士として共感する场面。同じ80话の威怪薬(肉食獣を原料とした薬)のエピソードもあわせ、肉食=强者とは限らないことがあらためて示される。そして异なる者同士が心の壁を乗り越えることもあるという「叠贰础厂罢础搁厂」のテーマが示された场面でもあるといえる。

第80话「ほほえみの取捨选択」より
『週刊少年チャンピオン』2018年22+23号
No.22
ルイとイブキ
シシ组を抜けると言い出したルイに対し、引き留めるイブキ。イブキが内心を吐露する姿に、ルイは肉食獣への认识をあらためる。里稼业に生きる者としてケジメをつけなくてはならず、杀されるとわかっていながらイブキはあえてルイに袭い掛かった。

イブキについて
《板垣巴留コメント》
前触れなく1话のなかでいきなり死んだので皆さん惊かれたかもしれませんね。でも好きなキャラだからこそ、いい终わり方をさせてあげたいという気持ちがありました。イブキの名前は最初に登场したときから决まっていました。ルイをボスにしようとした张本人で、あの时のシシ组はみんなキャラが定まっていないただの悪役集団だったんですけど、谁か一匹だけルイに寄り添ってくれるキャラが必要だと考えて、読者の方がなじめるように日本人ぽい名前ということでイブキにしました。
第92话「君は百獣のプリンス」より
『週刊少年チャンピオン』2018年35号
No.23
蛾の教え
修行中のレゴシが蛾の幼虫を食べたシーン。食杀犯であるリズを、ただ倒すのではなく理解したいと考えたレゴシは、リズと同じように生命を食べるという経験を得ようとする。肉食草食という食性が强调される点もあわせ「叠贰础厂罢础搁厂」では食が大きな意味をもつ。

《板垣巴留コメント》
このネームを描くのはめちゃくちゃ楽しかったです。とくに昆虫が好きというわけではないんですが。「叠贰础厂罢础搁厂」で食べてもいい生命として虫を出して、そこからレゴシがなにか感じ取ってくれたらいいな、と。描くにあたって実际に横浜にある虫の料理を出してくれるお店に食べに行きました。食べて一番强烈な味がしたのが、蛾の幼虫だったのでこういうエピソードになりました。カブトムシとかの成虫より、幼虫の方が味が圧倒的に强くてドロッとしてて衝撃でしたね。正直あまりおいしくなくて……。ああやって食べるものじゃないですね……。
第82話「アクロス ザ ユニバース」より
『週刊少年チャンピオン』2018年25号
No.24
リズとの决闘
レゴシとリズは、シャワールームでの闘い(狈辞.18のケース)のあと、日を空けて谁にも邪魔されない场所で决闘することを约束した。レゴシは蛾の言叶を思い出しながら、体格に胜るリズに立ち向かう。

《板垣巴留コメント》
このシーンは、ささいなことかもしれないですけど、私の中で异能力バトルものを描くのが苦手だっていうことが分かって、でも私もそれっぽいことがしたい、と思ったんです。私の负けん気がきっかけで描いたシーンですね(笑)。
レゴシにあってリズにないものが、食べた相手と和解した、蛾と通じ合ったっていう部分なんですね。その持ち味を活かしつつ、絵的な面白さも考えてこんなシーンになりました
第93话「シャツに付いた金の毛をポケットに入れて」より
『週刊少年チャンピオン』2018年36号
No.25
映画
《板垣巴留コメント》
「生きる」は昔の映画なのに今见ても面白いです。美大の映像学科に通っていたので黒泽作品は讲义でいくつも観たんですけど、「分からん……」ってなってました。当时だからすごかった作品で、今はもっとすごい映画がある、と。でも「生きる」は観てから时间がたって自分の中で発酵してきたというか、记忆に残っています。志村乔さん演じる主人公が、余命を宣告されて死を意识して、歌いながらブランコをこぐ姿が印象深いですね。自分が苦しいときに脳里に浮かびます。ほかにも、主人公の表情とか。志村乔さんの大きな目で诉えかけてくるような表情の演技がすごい好きです。やっぱり主人公は目が大きいほうがいいのかなって。レゴシの目がだんだん大きくなっているのはその影响を受けているのかもしれません(笑)。
《板垣巴留コメント》
メディアを问わず、観た后に脳が覚醒するような感覚があるのがヒューマンドラマですね。「ブラックスワン」(映画)や「白い巨塔」(テレビドラマ)は、しがらみとか思考の向こう侧、人间の果ての姿が観られる作品だと思います。私は人间の本当のことを知りたいっていう欲求を作品に求めるので、こういうチョイスになりますね。
影响を受けた作品はいろいろあります。黒泽明の「生きる」(映画)や、ディズニーの「ターザン」(映画)、洋画の「ボーダーライン」(映画)ですね。あらためて考えてみるとジャンルはまちまちですね。

映画(顿痴顿):
「生きる」(黒泽明、1952年)
「ターザン」(ケヴィン?リマ、クリス?バック、1999年)
「ボーダーライン」(ドゥニ?ヴィルヌーヴ、2016年日本公开)
マンガ(书籍):
「セキララ结婚生活」(けらえいこ、1991年)
「あたしンち」(けらえいこ、1995年)
「だれも寝てはならぬ」(サラ?イネス、2003年)
バンド?デシネ(书籍):
「塩素の味」(バスティアン?ヴィヴェス、2013年邦訳)
「ブラックサッド 黒猫探偵」(フアンホ?ガルニド[画]、フアン?ディアス?カナレス[作]、2014年邦訳)
No.26
リズとテム
リズがなぜテムを食杀するに至ったか、がリズの视点から描かれたエピソード。
同じ演剧部として交流していた彼らは、テムの一言がきっかけで亲密になっていった。このエピソードでリズの抱えていた苦悩と友情の结末が示される。彼らの结末は、肉食獣と草食獣が歩み寄ろうとした结果のひとつであり、レゴシと、ルイもしくはハルが辿るかもしれない未来のひとつを例示しているようにもみえる。

第77话「ハニーハントの纯情」より
『週刊少年チャンピオン』2018年19号
No.27
《板垣巴留コメント》
テムに限らずですが、草食獣も肉食獣も高校生っていう若いうちは异种族と努めてフラットでいようとするんですね。まだ柔软な心を持っているので仲良くできると考えて无邪気に触れ合っています。いろいろ学んで大人になると関係性に変化があると思います。それにしてもテムはちょっと変わり者ですね。
最后のコマの角が丸いのは実は単行本の际に修正しました。最初は普通の四角いコマだったんですけど、雑誌掲载した后に担当さんから「このシーンが幻覚だってわかってない読者がいるっぽい」と闻いてたんです。窓のカーテンとかで差别化してたんですが「みんな分かんなかったかぁ」と。それでより分かりやすく修正しました。実际のこの场面は、第1话のとおりに「怪物だ」のあとすぐに掴みかかって食べてます。

第77话「ハニーハントの纯情」より
『週刊少年チャンピオン』2018年19号
No.28

第77话「ハニーハントの纯情」より
『週刊少年チャンピオン』2018年19号
No.29
ゴーシャとヤフヤ
36年前、コモドオオトカゲのゴーシャとウマのヤフヤは、ビースター候补として切磋琢磨していた。肉食獣と草食獣のどちらが次の壮獣ビースターになるか、周囲の注目が集まっていたが、彼らはお互いをライバルではなく共闘するパートナーと考えていた。ビースターではなくビースターズになろうとしていたのである。

ウマという动物
《板垣巴留コメント》
ウマは私にとって悲しみの动物と思っています。まるっきりサラブレッドのイメージなんですけど。ウマはいつも无理をさせられている动物というイメージです。见た目も美しくて身体能力も高くて无理ができるがゆえに、无理をさせられてしまっている。ウマのもっている歪んだ部分をヤフヤに込めているかもしれません。あんなニンジンを食べたり。
第103话「タネが撒かれれば雨が降る」より
『週刊少年チャンピオン』2018年48号
No.30
タイトルについて
《板垣巴留コメント》
そろそろタイトル回収をしなくては、と思っています。连载が始まるにあたってオムニバス形式でやることも考えていたんですが、当时の担当さんに「少年マンガには大きな柱が必要だよ」と教わって。「叠贰础厂罢础搁厂」というタイトルになったのは、最初に候补としてふたつ、叠贰础厂罢のうしろに形容词として贵鲍尝をつけた叠贰础厂罢贵鲍尝と叠贰础厂罢础搁厂というのを考えていたら、担当さんが「叠贰础厂罢础搁厂って気になる単语だからこれを轴に连载したらどうか」と。
ゴーシャとヤフヤがビースターズになろうとしていたという展开はこのネームを描いているときに思いつきました。ヤフヤとレゴシになんとか因縁を作らなきゃと考えたんですが、苦戦していたときに「そういえばおじいちゃんいたじゃん!」となって、こういうエピソードになりました。うまくタイトルを落とし込めてよかったです。

第103话「タネが撒かれれば雨が降る」より
『週刊少年チャンピオン』2018年48号
No.31
ゴーシャからレゴシへ
ゴーシャの言う「もっと大切な共存」とは恋人自身と、自分と恋人の间にできた子どもを指している。その子どもはのちにレゴシの母亲となる。レゴシは见た目ではわからないが、种族としての特徴を受け継いでおり、コモドオオトカゲの毒が効かない体质になっている。

《板垣巴留コメント》
レゴシのおじいちゃんがトカゲというのは実は1话目から决まっていて、1话目のレゴシが梯子を降りるシーンで、レゴシの降り方がおかしいんですよね。トカゲっぽく逆さまになって降りていく。あと、ハイイロオオカミは肉食动物の中で大きいほうではないんですが、レゴシは185肠尘くらいの长身で、それもコモドオオトカゲが大きい动物だから遗伝しているという设定です。
第103话「タネが撒かれれば雨が降る」より
『週刊少年チャンピオン』2018年48号
No.32
※第1期?ケース狈辞.32と同じ
動物のみが存在する世界で、主人公のハイイロオオカミ?レゴシの青春と葛藤を描いた“動物版ヒューマンドラマ”。発表から間もなく支持を集め、2017年に『このマンガがすごい!2018』(宝島社)オトコ編 第2位を獲得。2018年に第21回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞、 第11回マンガ大賞大賞、第22回手塚治虫文化賞新生賞、第42回講談社漫画賞少年部門を受賞。『週刊少年チャンピオン』誌上にてアニメ化が発表された。
肉食獣と草食獣が共存する現代社会を舞台に、主人公のレゴシの成長を描く作品。捕食者であるレゴシと被食者であるウサギのハルの、あまりにも障害の大きい恋爱を軸に、演劇公演、裏社会との邂逅、学園に潜む闇、出生の秘密、学園外の社会への旅立ちなど様々な経験から、レゴシは自分の生き方や他種族とのかかわり方を見出していく。
《壁面展示》

マンガ家になるまで
《板垣巴留コメント》
美大の映像学科に进んだのは、画家は无いなぁ、と思って(笑)。イラストレーターはトレンドを掴む感覚が必要に思えて、そんなアンテナは无いし……。お话を作ることが好きだったのでそれなら映像学科がいいかなと。映像学科は入试に絵の実技はなくて、一つの言叶を与えられてお话を作るというのが试験でした。だから美大生だから全员絵が描けるというわけではないんですね。
私の场合は、高校は美术学科に通っていて、絵はその顷に学びました。そこでは絵が上手い子が一番伟い、絵の上手さがそのままヒエラルキーになっていたので、必死で画力を培いました。生き残るために。
壁01

第75话「君の振り子时计で巻き戻して」扉
『週刊少年チャンピオン』2018年17号
壁02
《板垣巴留コメント》
决闘するエピソードの巻头カラーといえば、闘う者同士が向き合っていたりとか、盛り上がるための构図みたいなものがあると思うんですが、それは絶対「叠贰础厂罢础搁厂」には合わないだろうなと考えました。敌チームと味方チームが激突!みたいな絵じゃない、対立という要素ではなく、どういう関係ともとれる絵のほうがいいなと。少年誌としてはそういう絵を期待している読者もいるんだろうな、とは思いつつ迎合して失败しても意味がないので、こういう感じになりました。
この月を描くのは大変でしたね。こんなサイズのコンパスがなくって、スタッフさんに轴を抑えててもらって糸を结んでぐるっと描きました。

第92话「君は百獣のプリンス」扉
『週刊少年チャンピオン』2018年35号
壁03
《板垣巴留コメント》
この话が発表されてから、読者からかなり反响がありました。もはや炎上したくらいに。描くときに迷いはしたんですが、今にして思うと迷うふりだったかもしれません。絶対こう描くと决心した上で、ためらいもあったというか。読者のなかには、きっとレゴシがもっと正しい者だと见ていた方もいたということだと思うんですが、でも私としてはレゴシには正しくない部分もあるし嘘は描けないとも考えてこうなりました。描いてるときは、伤を负ったルイがレゴシにむかって「行けー!」って叫んだところとか「私いままでで一番少年マンガしてる!」って思って嬉しかったんですけどね。単行本が出てみると、意外と怒っている読者が多かったので「私はまだまだどんな読者が読んでいるのかわかっていなかったなぁ」とも思いました。それでもこの展开に后悔はありません。

第95话「18倍浓缩の雫」より
『週刊少年チャンピオン』2018年35号
壁04

第80话「ほほえみの取捨选択」扉
『週刊少年チャンピオン』2018年22+23号
壁05

第97话「僕ら驰走にあずかった」より
『週刊少年チャンピオン』2018年41号
壁06

第97话「僕ら驰走にあずかった」より
『週刊少年チャンピオン』2018年41号
《覗き込みケース展示》
※展示品情报?解説?コメントは第1期?《覗き込みケース展示》と同じ
《その他》
台、映像展示
※第1期?台、映像展示と同じ