2026年02月03日
高度な数学で金融リスクを制御できる?
明治大学 総合数理学部 现象数理学科 乾 孝治
金融机関や公司は、商品価格や金利、為替の変动による损失の可能性をつねに抱えています。そんな不确実な未来のリスクをできる限り小さくできないでしょうか。そのために生まれたのが金融工学です。高度な数学を駆使してリスクを计量化して価格付けし、デリバティブという仕组みで取引できるようにしたこと、それによって保険のようにリスクを幅広い人々の间で负担し合えるようにしたことは、金融工学の大きな成果といえるでしょう。
金融工学を駆使して开発された様々な金融商品は、金融机関や公司が抱えるリスクを减らし、経営を安定させるうえで有効でした。しかし金融工学の理论を过信したり、デリバティブを投机的に活用することによる弊害も表れました。その一つといえるのが、世界同时不况の引き金となったリーマンショックです。
金融工学を駆使して开発された様々な金融商品は、金融机関や公司が抱えるリスクを减らし、経営を安定させるうえで有効でした。しかし金融工学の理论を过信したり、デリバティブを投机的に活用することによる弊害も表れました。その一つといえるのが、世界同时不况の引き金となったリーマンショックです。
今、金融工学は大きな曲がり角にあります。债务者の财务状态の悪化で债権の回収ができなくなる信用リスクが连锁的に拡大することをいかに食い止めるか、取引相手が见つからず适正な価格で売买できない流动性リスクをいかに解决するかが大きな课题になっています。また现在の金融市场では、自动プログラムによってミリ(1,000分の1)秒単位で売买を繰り返す高频度取引が行われていますが、このような仕组みは社会にとって本当に有益なのでしょうか。健全な経済発展につながる、公平で効率的な金融市场を筑くために、金融制度や规制などのルールづくりに関しても、金融工学の専门家が数理科学的な研究に基づく提言をしていくべきだと思います。




