2026年02月03日
「ガクの情コミ」学际研究ラボ テーマ「流行」
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総合討論(コーディネーター 高马京子 教授)その3
【映像】
総合讨论その3
后藤报告をめぐって
① コメント
高马:3人目の登坛者である后藤先生の报告にコメントをいたします。
「流行は造ることができるか」というテーマでの报告、兴味深く伺っていました。
质问としては、メディアの発达?変化によって、先ほどお话のあった、バンドワゴン効果、スノッブ効果、そして今回はあまり触れられませんでしたが、ヴェブレン効果の组み合わせに変化は生じてきているのか、という点があります。
効果に名前が冠されているヴェブレンは『有闲阶级の理论』(1889年)の中で、流行を追えるのはエリート层の有闲阶级、暇のある阶级の人の夸示的消费だと述べています。こんなにお金を持っているのだと见せるための消费ですね。
ただ、メディアが発展して、流行が大众にもどんどん広がっていく中で、おそらく何かが変わってきていると思います。メディアはかつてはマスメディアだったのが、各种厂狈厂が出てきました。こういったことによって、消费者や作り手との関係も変化していると思います。このあたりについてお伺いしたいと思います。
② 行动経済学と法
今村:后藤先生には、行动経済学と法との関係をお伺いしたいのですね。日本でも行動経済学に関して、本屋さんに行くとたくさん本が置かれていますね。言葉は悪いですが「これで金もうけ」のような感じの本です。行動経済学は金もうけに利用される気がしますし、それによって人々の自由な意思をゆがめながらものを買わせるような、商売のテクニックのようなことを教える悪い輩も出てきている気がするのですよ。
そういったことについて行动経済学は、例えば、景品表示法の优良误认、あるいは有利误认に抵触するなどといった、法律のことも考えてきちんと议论しているのか、それとも経済学は経済学ということで分けて、あとは法律家の人が駄目なものは駄目と言ってくださいという割り切りでやっているのか。その辺、ざっくばらんにお教えいただければと思います。
③ 行动経済学の観点からみた、自由と保护
后藤晶(以下后藤): まずは高马先生のコメントに関してです。デジタルメディアの発展によって、流行が可視化されているという側面もあるように思います。要はツイッターだったりインスタだったりで、皆さん「いいね」とか「映える」、「インスタ映え」とかをいろいろ意識されていると思います。現在はこうして流行が可視化されて、それが必ずしもマスメディア発ではなく、個人発の流行というものがどんどん増えてきました。そういう意味では、流行を造る人がどんどん増えてきたかと思います。
一方で、これは流行だと思わされるようなステマだったり、そういう広告が行われていることが问题となっています。いろいろな厂狈厂が発展して个人が自由に発信できることになった反面の课题として生じている点です。
このことは今村先生の质问にもつながります。つまり行动経済学の観点の中で、法律のことを考えているのかという话です。
もちろん法律についての観点や议论はあります。それこそ消费者をどこまで守るべきかという、そういう権利保护のパターナリスティックな観点があります。それと同时に、どこまでの自由を认めるか、というリバタリアン的な観点からも考えます。消费者の自由を认めますが、一方で消费者が失败するのも自由です。もちろん致命的な失败はさせないよう保护する必要はあると考えています。二律背反的な状况になっています。ただ、结构难しい论点であることは间违いありません。まさにいま、景品表示法などをステマ规制との関连で研究をしようという话を受けています。「ステマ」「広告」と明示すれば法律の要件は満たすけれども、ステマをステマだと思えない、もしくはステマに対してステマだと分かっていても、その商品を买ってしまう消费者がいます。ステマをステマと思えない消费者がいる以上は保护ができているとはいえない。これは少々难しい论点ですね。
あと、流行の话にいきますと、校则は流行を「逸脱」とみている、というお话があったかと思います。「逸脱」として、行き过ぎた行為が生じることもあります。先ほどの厂狈厂の话でいけば、いわゆる「バカッター」と呼ばれる犯罪や非行をさらけ出す行為が次々と明るみに出たことがありました。これも规制の话としてつながってくるかもしれません。流行における逸脱については课题もあるかと考えています。
流行をめぐる性规范?ステマの线引き
须田努:今回の流行についての自由と规制がごくうらはらの関係だということがよく分かってきたと思います。特に铃木先生の报告では、それがとても出てきていました。
今日话题に出なかったことで、少し言いたい点があります。日本の制服の诞生は军队の影响があります。日本の近代教育の导入で一番重要なのは、国民の形成にあたって、时间による规制という概念を持ち込むことでした。そのことと军队で导入された制服が学校に持ち込まれることは関係していると思います。
もう1つ、流行と规制とを考えていきますと、ものすごく性规范が强いと思うのです。例えば、男性は流行を追うなという环境が、すごく强い。流行を追うのは女性であって、男性はそんなものを追っている场合ではないのだとか。それがまだとても强くて、学校でも见えないような形にしても、それがあるのではないかと思いました。
それから、ステマの话です。私はナイーブな消费者なのかもしれません。ステマの线引きはとても难しいものです。例えば驰辞耻罢耻产别で商品の绍介──私の场合で言えばギターの绍介なんですが──を観ていると、良いことしか言わないわけです。映像を観た私は次の日に绍介されたギターを买いに行きます。そこでギターを买ってきて、私はとても幸福になるわけです。そういう问题もあるので、规制をどこまでしてしまうかというのも、少し気になるところです。
高马: 流行をめぐる男女に関してフランスの例を1点申し上げます。フランスのルイ14世の時代というのは、ファッションを追えるのはエリート層でした。そしてエリート層の男性も女性も大変におしゃれだったわけです。いわゆる庶民は流行を追うものではなかった。ところが、フランス革命で市民が台頭します。そうすると男性はキュロットなどははかない(「サン?キュロット」Sans-culotte)感じになっていき、貴族のような格好をしなくなります。それに対して華美になり、富を見せるのはヴェブレンではないですけれども、女性の役割でした。
そのように、时代の流れの中で、それがどこの时代のものを引き継いで、それがどう定着したのか、ということを歴史的にみてみる必要があるのかな、と思いました。&苍产蝉辫;
学际的に「流行」をみる
&苍产蝉辫;今村:私は个人の自律的な意思决定というものを近代の社会ではやはり重视するべきと思います。
高马: 流行とは何か、という答えを出すというより、流行をめぐって学際的に意見交換し、いろいろな課題が出てきて、いろいろな切り口でいろいろな問いを立てることができていく。それがまた結びついて、今まで考えられていなかったような新しい課題も見えてきたのではないかと思います。
それは学校の生徒についても同様です。ただ他方で、パターナリスティックな対応をしなければいけない部分も、まだまだあるような気がします。校则がそれにマッチしているかどうかは、全然违う话だとは思いますが。
自律的な意思决定とは幻想のような気もしてきます。とくに先ほどの行动経済学の知见からみると、人间は合理的な判断がうまくできなくてバイアスというか、认知がうまくいっていないところもありますよね。そこは人间としてもう少し成长すれば、须田先生のように変な买い物をしなくなるといったことがあるのか。「何とか効果」と呼ばれるものも、一歩下がって考え直せば、引っかからないものだとすれば、多分それは是正するべきもののような気もします。そのようなことも考えながら、いろいろな勉强をいたしました。
铃木:校則は、あくまでも公教育の話です。公権力が私としての個人をどこまで規制できるのかということなのです。ですので、もちろん大人が子どもに対して、もう少しこうしなければいけないというのは当然あるのですけれども、それは私的領域でやってくださいということなのです。保护者の方、あるいは周りの友人や、そういう中で何が好ましいのかがおのずと育っていけばいいということなのです。
学校教育が、全ての子どもに毎日、こうでなければおかしいのだということを押し付けていることは问题があるというだと思います。あくまでも公権力の作动としての校则というものの问题点なんですね。
良いことを言っているのだから良いではないかというのは、それはまた违います。あくまでも、それは个人的な私的な领域でやってください、ということです。ですから先ほどの须田先生のご意见の中にあった性规范の问题であるとか、そういったことも极端なことをいえば各家庭で考えていくことです。もちろん、误ったジェンダーのようなものがあったならば、それについてはさまざまな社会との関わりの中で変えていかなければいけません。そこに教育ができることもあると思うのですけれども、个人の価値観に関することをある特定の方向へ导いていくようなあり方というのは、かなりリスクがありますし、眉唾で见ていかなければ危ない部分があるのだということを知っておく必要があると思います。
その根っこにある自由意思问题なのですけれども、そう考えると、流行に流される自由というものを认めても良いのではないのかということです。买って満足ということも当然あるわけですし、リテラシーの问题などもありますが、被害に遭った时に初めて、そこの被害に遭わないようにという教育は出てくると思うのです。そこに教育ができることはあるのですが、「だまされちゃ駄目だぞ」と教育が言うと、それは少しお节介という感じもしないではないかと思います。
いろいろな権利の话であるとか、行动経済学を含めて、大変勉强になりました。ありがとうございました。
后藤: 須田先生がギターを買ってハッピーになれば、それはそれでいいのではないですかというのも1つの結論です。もちろん、そういう考え方もありますし、それはきちんと広告を見てものを買うというのは、ある意味今の経済社会として認められる自由な消費行動だと思います。
一方で、もし誤った情報に基づいてその商品を買っているのであれば、それは疑問の余地があるかもしれません。どこまで保護すべきなのかは、非常に難しい問題にもなりますし、行动経済学と法律が関わってくる部分の議論が必要になるのかと思います。どこでラインを引くのかというのは結構難しいと思う次第です。
今回いろいろお話を伺って、また迷子になった気がします。こうやって幅広いお話を伺って悩んで楽しんで生きるのは、情报コミュニケーション学部の良いところかなと思っています。
高马: 流行とは何か、という答えを出すというより、流行をめぐって学際的に意見交換し、いろいろな課題が出てきて、いろいろな切り口でいろいろな問いを立てることができていく。それがまた結びついて、今まで考えられていなかったような新しい課題も見えてきたのではないかと思います。
皆さまの中でもそれぞれこの続きとして、流行とは何かについても考えていただければと思います。
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